2020年4月19日日曜日

オンライン授業への備え

   明日から,北海道では2度目の臨時休校が始まります。新型コロナウイルス感染症の影響で,「オンライン授業」への需要が急激に高まっており,MicrosoftやGoogleからはオンライン授業を実施するための資料が提供されています。
   今回は,オンライン授業に利用できる「Web会議(ビデオ会議)システム」について,ご紹介したいと思います。在宅勤務になった場合のWeb会議にも利用可能ですので,参考にしてみてください。

   オンライン授業には,大きく分けるとオンデマンド型同時双方向型(リアルタイム配信)があります。オンデマンド型は,あらかじめ撮影した動画を配信するタイプで,YouTubeなどを利用して実施できます。ここでは,児童生徒とのやり取りができる同時双方向型のオンライン授業システムを紹介します。

   昨今の「働き方改革」を受け,企業等によるテレワーク・リモートワークのニーズから「Web会議(ビデオ会議)システム」にもたくさんの種類があります。オンライン授業での利用にあたり,以下の点で絞らせていただきました。

○無料で利用可能(今後の利用を考えて平常時から無料のもの)
○40人以上の同時接続に対応(1クラスの全員が同時接続可能なもの)
○手軽に参加可能(ゲストID不要,URLから参加可能)


Zoom

数あるWeb会議システムの中でも簡単に利用できると人気のサービス
オンライン授業の導入に迅速対応した熊本市や岐阜市でも利用されている
   ・無料版では,同時接続100人(時間制限40分)
   ・49名までの画面表示(ギャラリービュー)
   ・URLを共有するだけで参加可能
   ・バーチャル背景(自宅内が見られないようプライバシー保護)

「オンライン授業」というとZoomを利用したものが多いですが,セキュリティ面やプライバシー面での問題が指摘されています。(2020年4月現在)


Microsoft Teams

その名の通り,Microsoftが運営するチームコラボレーションサービス
函館市の公立小中学校で利用しているOffice365(Microsoft365)から利用可能
   ・同時接続250人
   ・Word,Excel,PowerPointなどの共同編集が可能
   ・高度なセキュリティ機能
   ・背景ぼかし&カスタム背景
   ・画面表示は9人(2020年4月中に実装予定)
   ・URLからのゲスト参加可能

※参考「無償版MicrosoftTeamsのWeb会議にTeamsアカウントを持たないユーザーを招待する方法


Meet Now

アカウント一切不要でSkypeのビデオ会議を数クリックで開催できる
米Microsoft参加のSkypeが4月3日から提供を開始
   ・Edge,Chromeのみ対応(2020年4月現在)
   ・スマホではSkypeアプリのダウンロードが必要
   ・同時接続50人(時間制限なし)
   ・画面表示は4人まで(2020年4月現在)


   「オンライン授業」といっても,企業等で利用されている「Web会議システム」を利用したものなので,児童生徒が利用するには,やはり操作が難しいのが現状です。
   利用に当たっては,家庭の協力が欠かせないでしょうし,詳細なマニュアルも必要かもしれません。利用環境の整備など様々な問題があることは承知していますが,子供たちの学びを止めないためにも準備を整えておくことが大切だと思います。


【参考サイト】
Microsoft「Microsoft Teamsでオンライン授業をするための手引き書」
Microsoft「Microsoft Teamsでオンライン授業をするための学習コース」
Google「家から教えよう」ツールキット
熊本市教育センター「オンライン授業」

【休校支援サイト】
子供の学び応援サイト(文部科学省)
#学びを止めない未来の教室(経済産業省)
子供の運動あそび応援サイト(スポーツ庁)